債務整理のメリットとデメリット
借金の返済が困難になった場合には債務整理をするという方法があります。
債務整理によって返済負担を軽減することが可能です。
債務整理にはいくつかの方法があり、それぞれにメリットとデメリットがあることを認識しておかなければいけません。
任意整理のメリットとデメリット
任意整理は最も手軽に行える債務整理です。
任意整理は裁判所を通じて手続きを行う必要がなく、司法書士や弁護士に直接債権者と交渉してもらいます。
任意整理で主に行えることは金利の引き直し計算です。
引き直し計算とは利息制限法の上限金利を超える金利を支払っていた場合に本来課されるべき金利に計算し直すことです。
それによって過払い金が発生すれば、残債に充当することが出来て、返済負担を軽減することが可能です。
また過払い金の請求は任意整理とは別に借金を完済した後でも請求することが可能です。
しかしながら任意整理は元本の返済を今後も続けて行くことが原則としてありますので、借金の残高を大きく減らす効果はありません。
- 任意整理のメリット
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- 債務整理の中で最も簡単に行える
- 裁判所を通じて行う手続きが不要
- 司法書士や弁護士が代わりに債権者と交渉してくれる
- 上限金利を超える場合、過払い金が発生する
- 任意整理のデメリット
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- 原則として元本の返済は継続していく必要があるため、借金の残高を大幅に減らすことができない
個人再生のメリットとデメリット
個人再生は裁判所を通じて手続きを行い、認可されれば債務を五分の一程度に減額することが可能です。
個人再生は任意整理では解決できない程の借金が有る場合に有効な手段となります。
しかし認可後の返済額を超える財産を保持することが出来ませんので、任意整理に比べてデメリットも大きくなります。
また個人再生は借金が減額されるとはいえ残債が残りますので、返済を続けて行けるだけの安定した収入がなければ認められません。
- 個人再生のメリット
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- 認可されれば借金を5分の一程度に減額できる
- 個人再生のデメリット
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- 返済額を超える財産を保持することができない
- 返済を続けられるだけの安定収入がないと認可されない
自己破産のメリットとデメリット
債務整理の最終手段として自己破産と言う方法があります。
個人再生と同様に裁判所を通じて手続きを行い認可されれば全ての債務を免除することが出来ます。
しかし20万円を超える財産を手元に残しておくことが出来ません。
また浪費やギャンブルが理由の借金の場合は自己破産が認められません。
- 自己破産のメリット
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- 認可されれば全ての借金が免除される
- 自己破産のデメリット
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- 20万円を超える財産を手元に残すことはできない
- 借金の理由が浪費やギャンブルの場合、認可されない
債務整理後の影響とは
どの債務整理の方法を選んだとしても信用情報機関に事故情報は残ってしまいます。
そのことによって5年から10年は新規の融資が受けられなくなったり、新しいクレジットカードを作れなくなったりします。
また家を借りる場合に保証人が保証会社になっている物件は借りられません。
融資やクレジットカードの審査と同様に、保証会社が申込人の信用情報を信用情報機関に照会するためです。
債務整理を行ったとしても配偶者への影響は基本的にありません。
契約は個々で行われますので、配偶者の借金が影響することはありません。
しかしもし配偶者の借金の保証人になっていた場合には、返済負担が発生するなどの影響があります。
また専業主婦でも夫に安定した収入があれば融資を受けたりクレジットカードを作ることが可能ですが、夫が債務整理をした場合には審査の際に夫の事故情報がネックとなり審査が通らなくなってしまいます。
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